バストアップのためになぜ広背筋を鍛えるのですか?
バストアップのQ&A

バストアップのためになぜ広背筋を鍛えるのですか?

バストにつながる体の後ろ側の運動が不足しているからです

バストにつながる体の後ろ側の運動が不足しているからです
バストアップと聞くと「腕立て伏せ」や「両手で合掌のポーズ」など大胸筋を鍛えるようなトレーニングを思い浮かべる方も多いでしょう。もちろん、これらの筋肉トレーニングをすれば筋肉はつきます。

しかし、このようなトレーニングを含め多くの運動は、体の前側の筋肉を使うものが多いのです。つまり体の後ろ側の筋肉は使っていないということになります。

実はこれがバストダウンの要因のひとつです。体の前側の筋肉を使う動作ばかりをしているため、バストまわりが閉じた状態になり「猫背」が生まれるのです。

では、どうしたら猫背を改善できるのでしょうか?そして、バストアップするにはどのような場所を鍛えればよいのでしょうか?

その解決策は体の後ろ側、つまり背中を動かすことです。その筋肉を「広背筋」と呼びます。

広背筋とは?
腕を上下に伸ばしたり背筋を伸ばしたりするときに使う筋肉です。体の後ろ側に位置しており、「肩甲骨」「ろっ骨」「骨盤」の3つをつないでいます。

この広背筋を鍛えることで、バストにつながるろっ骨や鎖骨が引き上がり、バストが正面を向くようになります。

広背筋のストレッチのやり方

広背筋のストレッチのやり方
早速、ストレッチをやってみましょう!

  1. 鳥のように手の平を上に両腕を広げます。
  2. 次にひじを脇腹の後ろに近づけるように動かしてみましょう。

適度な刺激が気持ち良く、自然と姿勢も良くなるはずです。

広背筋は、自分の目で確認することができない場所にあるため、意識しないとなかなか使わない筋肉です。しかし、日頃からこのようなストレッチを繰り返せば、バストアップにもつながります。

また、広背筋は体の中でもっとも大きい面積を持つ筋肉です。そのため、動かせば動かすほどエネルギーを消費して、代謝アップにもつながります。

日常生活の中で、広背筋を意識して使ってみましょう。

重力や猫背がバストダウンの要因です

重力や猫背がバストダウンの要因です

バストダウンの要因
  • 加齢
  • 栄養バランスの悪い食事
  • ホルモンバランスの乱れ
  • 運動不足
  • 睡眠不足
  • 過度なストレスなど

バストダウンの要因はさまざまありますが、見落としがちなのが、「重力の影響」です。みなさんもよくご存じのとおり、重力とは引っ張る作用のことです。

目には見えませんが、重力の影響を私たちは長年受けているのです。とくに女性はバストにある程度重さがあるため重力に任せていれば、自然とバストは下がっていきます。

しかも私たちは仕事をするにも家事をするにも、日常生活のほとんどが前かがみの動作ばかりです。このような偏った動作もバストダウンの要因です。

重力の影響
  • 猫背
  • むくみ
  • 内臓下垂
  • バストダウン
  • ヒップダウン
  • ぽっこりお腹
  • 肌のたるみなど
前かがみの動作
  • デスクワーク
  • 読書
  • 料理
  • 掃除
  • 洗濯
  • 腹筋運動
  • トイレなど

一般的にバストアップというと「大胸筋」を鍛えるようなトレーニングが紹介されます。しかしこれでは体の前側に筋肉がつくばかりです。

さらに重力や日常生活の動作などの影響も受け、私たちの体はますます前側へと重みが加わります。この状態をそのまま放置すれば、猫背が悪化しバストダウンも加速してしまうのです。

バストアップには胸ではなく背中の運動が必要です

バストアップには胸ではなく背中の運動が必要です
ではどのような運動をすればバストアップできるのでしょうか?

まず、体の内側から見ていきましょう。バストは主に脂肪でできていますが、筋肉でいうと「大胸筋」の上に乗るようなつくりをしています。そしてこの大胸筋は骨でいうと「ろっ骨」や「鎖骨」のあたりに位置しています。

日常生活の動作や猫背などから前かがみになると、このろっ骨や鎖骨のあたりが凝りかたまり、閉じたような状態になります。そこで必要となるのが「バストにつながる骨を引き上げる運動」です。つまり背中の運動です!

さまざまな筋肉とその特徴
体の前側

体の前側

大胸筋(だいきょうきん)
  • バストの土台
  • 腕立て伏せ、ドアの開け閉めなどに使う
  • 胸部を覆う、扇状の筋肉
小胸筋(しょうきょうきん)
  • 物を取ろうと、手を伸ばすときに使う
  • 大胸筋の下にある筋肉
腹直筋(ふくちょくきん)
  • 前屈など、前かがみになるときに使う
  • 大声を出す、分娩、排便など息むときに使う
  • 骨盤からろっ骨に伸びる、腹部の中心にある筋肉
体の後側

体の後側<

広背筋(こうはいきん)
  • 体の中でもっとも面積が大きい筋肉
  • 水泳のクロールや壁を登るときに使う
  • 肩甲骨、ろっ骨、骨盤をつなぐ筋肉
僧帽筋(そうぼうきん)
  • 肩をすくめるとき動く
  • 頭の後ろ、鎖骨、肩甲骨、背骨をつなぐ筋肉
脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)
  • 頭の後ろから骨盤、背中全体に伸びる筋肉
  • 体を上下に伸ばすときに使う

広背筋は肩甲骨・ろっ骨・骨盤をつなぐ筋肉です

広背筋は肩甲骨・ろっ骨・骨盤をつなぐ筋肉です
「背中の運動」といわれても、ピンとこない方も多いでしょう。

では、試しに自分のお尻を触ってみてください。この時、動く筋肉が「広背筋」です。

広背筋は、肩甲骨・ろっ骨・骨盤をつないでいる筋肉です。広背筋を動かすと、体の中心を伸ばす効果がありバストアップにもおすすめです!

また、広背筋を鍛えると骨盤のズレを矯正する効果があるといわれています。

骨盤のズレとその特徴

骨盤のズレとその特徴
自分に当てはまるものがないかチェックしてみましょう。

前傾タイプ
  • 太ももやお尻にお肉がついている
  • 腰が反っている
  • 内股
  • 女性に多い
後傾タイプ
  • お腹まわりにお肉がついている
  • 頭が前に出る
  • 猫背
  • がに股
傾きタイプ
  • 背骨が曲がっている
  • 外反母趾になりやすい

骨盤のズレがあるとリンパや血流の流れが滞りやすくなり、バストアップにも悪影響があります。骨盤とつながっている広背筋を鍛えて、骨盤のズレを矯正しましょう。

広背筋を鍛えると期待できる効果

広背筋を鍛えると期待できる効果

  • 適度に伸びて、気持ちよい
  • ストレス解消
  • 腰痛の解消
  • 肩凝りの解消
  • ぽっこりお腹の改善
  • 便秘の改善
  • 基礎代謝が上がる
  • 痩せやすい体になる など

このように広背筋の鍛えるとさまざまな効果が期待できます!

広背筋は、普段使わない背中の筋肉です。しかも自分の目で見えない場所にあるため、動かすことを忘れてしまいます。意識的に、広背筋を動かすようにしましょう。

バストアップのための広背筋を鍛えるストレッチ方法

バストアップのための広背筋を鍛えるストレッチ方法
広背筋を鍛えるストレッチを運動前に行うと、体の柔軟性が高まりケガの予防にもなります。また、仕事前に行えば、その後の作業効率も上がります。

ただし、ストレッチは反動をつけたり、無理をしたりするのは禁物です。反動をつけるとストレッチが簡単に進むかもしれませんが、筋肉への負担となります。1回1回を大切にして筋肉を意識しながら行うのがベストです。

ではさっそく簡単なストレッチに挑戦してみましょう。

寝たままストレッチ
  1. あおむけになります
  2. 両腕、両足を思い切り伸ばします
  3. 両ひざを立てて両腕で抱え、胸に引き寄せます
  4. お腹に力を入れて、10秒キープします
座ったままストレッチ
  1. 椅子に座り、背筋を伸ばします
  2. 両手を太ももに置きます
  3. 両手をひざのあたりまで伸ばし、腕を突っ張るように姿勢をキープします
タオルストレッチ
  1. 長めのタオルを1本用意します
  2. 足を肩幅くらいに開いて立ちます
  3. お尻を少し突き出すように、背中を軽く反らします
  4. タオルの両端を握って上に上げます
  5. ひじを曲げて、背中の方へゆっくりとタオルを下げます
上半身上げストレッチ
  1. うつぶせになります
  2. 手は胸の横に置き、足は腰幅くらいに開きます
  3. ゆっくり息を吸います
  4. 息を吐きながら、ひじを伸ばして上半身を上げます
  5. 顔は正面、首は伸ばして、頭は天井に引っ張られるような感じで行います
意識するだけストレッチ
  1. 立っているとき(背筋を伸ばして、お腹をへこませるように力を入れます)
  2. 高いところにある荷物を取るとき(腕をしっかり伸ばし、上げた手と反対側のかかとを浮かせます)
  3. 靴や靴下をはくとき(バランスを取りながら、片足立ちで靴をはきます)

筋肉の材料となるタンパク質を積極的に食べましょう

筋肉の材料となるタンパク質を積極的に食べましょう
筋肉を鍛える上でもっとも重要なことは食べ物です。とくに筋肉にはタンパク質が必要です!

毎食1品以上は、タンパク質を含む食材を取り入れましょう。運動量が多い方は、動物性タンパク質を多めにするのがおすすめです。

動物性タンパク質とは?
肉類・魚介類・卵などです。動物性タンパク質を取ることで筋肉が育ちやすく、代謝も上がりやすいといわれています。ただし、霜降りの牛肉や豚のバラ肉は脂質が多いので注意しましょう。極度に控える必要はありませんが、脂質を摂り過ぎると生活習慣病のリスクが高まります。

また、食材だけではなく飲み物にも気をつけましょう。

お酒

脂肪を分解する肝臓の働きを抑制してしまいます。

甘いジュース

糖質が多く含まれているため余分な脂肪を増やす原因になります。

飲み物は、水やお茶など無糖のものを選ぶようにしてください。

五大栄養素とその特徴

五大栄養素とその特徴

炭水化物

・米
・パン
・麺類
・イモ類
・砂糖 など

体を動かし、脳のエネルギー源になる

タンパク質

・肉類
・魚介類
・乳製品
・卵
・豆類 など

皮膚、髪、内臓、骨など、体をつくる材料になる

脂質(油・バターなど)

・油
・バター など

体を動かすエネルギー源となり、ホルモンや細胞膜の材料となる。また、体温を維持する。

ミネラル

・乳製品
・小魚
・海藻 など

骨や歯の材料になり、体の水分バランスを保つなど、体の機能を調整する。

ビタミン

・野菜
・果物 など

代謝を助け、老化の原因になる活性酸素を抑える。

まとめ

1. バストにつながる、体の後ろ側の運動が不足しているからです

トレーニングや日常生活の動作では体の前側を使うことが多く、体の後ろ側の筋肉はあまり使っていません。これではバストまわりが閉じた状態となりバストが下がってしまいます。

そこで大切になるのが、体の後ろ側にある広背筋を鍛えることです。

2. 重力や猫背がバストダウンの要因です

バストダウンの要因として見落としがちなのが「重力の影響」と「猫背」です。バストは、ある程度重さがあるため重力に任せていれば、下がってしまうのです。

さらに日常生活のほとんどが前かがみの動作ばかりで猫背になります。

3. バストアップには、胸ではなく背中の運動が必要です

前かがみの動作を続けていると、ろっ骨や鎖骨のあたりが凝りかたまり、バストが閉じたような状態になります。そこで必要となるのが背中の運動です。

背中を動かすとバストにつながる骨が引き上がり、バストが正面を向くようになります。

4. 広背筋は、肩甲骨・ろっ骨・骨盤をつなぐ筋肉です

自分のお尻を触ったとき、動く筋肉が「広背筋」です。広背筋は、肩甲骨・ろっ骨・骨盤をつないでいます。

広背筋を動かすと体の中心を伸ばす効果がありバストアップにも良く、骨盤のズレの矯正や腰痛の改善などにも役立ちます。

5. 広背筋を鍛えると、理想的な体型に近づきます

バストアップのために広背筋を鍛えるストレッチをしましょう。体の柔軟性が高まり、ケガの予防にもなります。

仕事前や運動前にストレッチするのもおすすめです。ただしストレッチは回数をこなすよりも、1回1回丁寧に実践しましょう。

6. 筋肉の材料となるタンパク質を積極的に食べましょう

筋肉を鍛える上で重要なことは食べ物です。なぜなら私たちの体は食べ物からできあがっているからです。

とくに筋肉の材料となるタンパク質は積極的に摂りましょう。運動量が多い方は、動物性タンパク質を多めに摂るとよいでしょう。

 

この記事の執筆者

佐藤 由加里
佐藤 由加里
バストアップ専門エステサロン「p-Grandi」チーフエステティシャン。マッサージ、医療脱毛・医療痩身・フェイシャル、総合痩身エステの施術などを習得したバストアップ専門家。プロフィール