標準的な体脂肪率を目指しながらバストアップするには?
バストアップのQ&A

標準的な体脂肪率を目指しながらバストアップするには?

(2021.01.15 追記)

バストアップを願う女性にとって、体脂肪は厄介な存在ではないでしょうか?

体脂肪が増えるとバストも大きくなるかもしれませんが、その一方でメリハリのない体になるリスクがあるからです。では、どうしたら体脂肪を増やさず、バストアップができるのでしょうか?

そのカギを握るのが「体脂肪率」です。標準的な体脂肪率を目指せば、脂肪がバランス良くつき、バストアップにも役立ちます。

今回は、体脂肪率について詳しく説明し、バストに良い食事や運動を紹介します。

標準的な体脂肪率を目指す

標準的な体脂肪率を目指す
美しいバストを維持するためのひとつの目安が「体脂肪率」です。

体脂肪率とは?
体重に占める脂肪の割合を数値で表したものです。

スタイルを気にしている人の中に「バスト以外の無駄な脂肪は落としたい」と考え、体重ばかり見ている方がいますが、実際には体重の中身である体脂肪を知り、バランスのとれた体を保つのが重要です。

そもそも体脂肪とは?

そもそも体脂肪とは?
自分のお腹を皮膚と一緒に指でつまんでみてください。厚みのある人もいれば、そうでない人もいるでしょう。これが「体脂肪」です。

もし、肉で例えるなら「赤身=筋肉」「白身=体脂肪」といったところです。

このような情報だけでは何となく悪者のイメージがある体脂肪ですが、実は体を守る重要な働きがあります。

体脂肪の働き
  • エネルギーを蓄える(いざというとき、エネルギーとして使えるように体に貯蔵する)
  • 体を温める(寒い外気を遮って、体温を一定に保つ)
  • クッションになる(外から受ける衝撃を受け止めて、内臓を守る)

人の体は約18%が体脂肪で、残りの約60%が水分、約22%が筋肉、骨、内臓といわれています。

体を守る働きがある体脂肪ですが、増えすぎると肥満になる恐れがあります。肥満は、バストアップの邪魔になり、病気になるリスクを高めます。

2種類ある体脂肪

2種類ある体脂肪
体脂肪には「皮下脂肪」と「内臓脂肪」の2種類があります。

皮下脂肪とは?
その名の通り皮膚のすぐ下につく脂肪です。全身を覆うように脂肪がつき、体温を維持したり外からの衝撃を受け止めたりする働きがあります。バストやお尻の脂肪も皮下脂肪の一部です。

なお、皮下脂肪が多い肥満を「皮下脂肪型肥満(洋ナシ型肥満)」と呼びます。

内臓脂肪とは?
お腹まわりを中心に、皮下脂肪よりも奥につく脂肪です。内臓の位置を安定させる働きがあります。中年男性のお腹を見て「ボッコリお腹」とよく表現しますが、これは内臓脂肪が増えた状態です。

なお、内臓脂肪が多い肥満を「内臓脂肪型肥満(リンゴ型肥満)」と呼びます。

女性の場合は、腰から太ももにかけて皮下脂肪がつきやすく「皮下脂肪型肥満」が多いようです。しかし、閉経後はホルモンの影響を受けて「内臓脂肪」が増える傾向にあります。

体の状態を把握しよう

体の状態を把握しよう
スリムな体型で体脂肪が多い人、筋肉質で体脂肪が少ない人など、人によって体の中身はさまざまです。そこで、体の総合的な数値を調べてみましょう。

標準体重の調べ方

標準体重(㎏)=身長(m)×身長(m)×22

身長が158㎝の場合、1.58×1.58×22=54.9となり標準体重は約55㎏となります。

BMI値の調べ方

BMI値=体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)

BMI値とは?
肥満度を示す数値で、適正値は「BMI値22」といわれています。
  • BMI値18.5未満:低体重
  • BMI値18.5~25:普通体重
  • BMI値25以上:肥満
体脂肪率

体脂肪率は、体脂肪量がわからないと正確な数値が計算できません。体脂肪率まで測定できる体重計を使用して調べると良いでしょう。

なお、体脂肪率と体脂肪量の関係は下記の通りです。

体脂肪率(%)=(体脂肪量(kg)÷体重(kg))×100

一般的な女性の体脂肪率は20〜29%で、30%以上になると肥満になります。

体脂肪率が減らない原因とは?

体脂肪率が減らない原因とは?
ライフスタイルや年齢によって、目標とする体重や体脂肪率は異なります。しかし、標準値からあまりにも数値がかけ離れているのは危険です。

お腹が出てしまい、バストが美しく見えません。さらに、病気を招くリスクも高まってしまいます。

では、なぜ体脂肪率が減らないのでしょうか?

遺伝的に痩せにくい体質の方もいますが、影響が大きいのは「生活習慣」だといわれています。生活習慣を見直しながら、体脂肪率が減らない原因を探してみましょう。

原因①加齢

原因①加齢
私たちは、体を動かさなくても呼吸や睡眠などによってエネルギーを消費しています。このように、生きていくために必要な最低限のエネルギーを「基礎代謝」と呼びます。

基礎代謝は、体重や年齢によって変化しますが、一般的に加齢とともに低下していき、それに伴って脂肪がつきやすい体になります。これは、エネルギーを消費する筋肉が衰えるからです。

また、現代社会では家電製品やデジタル化が進化する一方で、家庭でも職場でも体を動かす機会が減っています。食事からエネルギーを摂取しても、エネルギーの消費が少なく、余分な脂肪がつきやすいのです。

エネルギーオーバーにならないように、食べ過ぎに注意しましょう。

原因②体の冷え

原因②体の冷え
多くの女性が抱えている悩みといえば「体の冷え」ではないでしょうか?

冷えはバストアップの大敵です。

バストに必要な酸素や栄養は血液の流れとともに、バストまで運ばれています。ところが、冷えから血流が滞ってしまうと、酸素や栄養が届きにくくなるのです。さらに、冷えは体の調整をしている体内酵素にも悪影響を及ぼします。

脂肪や水分が上手く代謝できなくなり、体脂肪がたまりやすくなるのです。ただ、体が冷えても、それを温めようとして脂肪が燃える機能が体には備わっています。この機能を活かすために、運動をして体の内側から温めるのが大切です。

また、冷たい飲み物を飲みすぎたり、薄着になりすぎたりしないようにしましょう。

原因③間違ったダイエット

原因③間違ったダイエット
食べないダイエットや単品だけを食べ続けるような間違ったダイエットをすると、ホルモンバランスが乱れたりバストが栄養不足になったりして、美しいバストが維持できなくなります。

実は、間違ったダイエットをすると、生命を維持するために筋肉からエネルギーを補おうとするのです。その結果、体脂肪ではなく筋肉が落ちてしまい、体脂肪率が上がりやすくなります。

美しいバストを叶えるためには、脂肪と筋肉のバランスが大切です。タンパク質、糖質、脂肪などの栄養素をきちんと摂り、運動で筋肉をつけて、脂肪を燃やしやすくしましょう。

目標とする体重や体脂肪率に近づくために、余分な脂肪を減少させるのがポイントです。

原因④女性ホルモンの影響

原因④女性ホルモンの影響
女性の健康は、女性ホルモンに左右されています。

女性ホルモンには、月経後から排卵に向けて分泌量が増える「エストロゲン」と排卵後から分泌量が増える「プロゲステロン」の2種類があります。このうちプロゲステロンには水分や栄養をため込む性質があり、排卵後は体重も体脂肪率も上がりやすくなるのです。

また、女性ホルモンは脂肪がつく場所にも影響を与えます。もともと女性ホルモンには丸みのある体にする働きがありますが、年齢とともに女性ホルモンが減少すると、その働きが変化するのです。

20代の頃は、下半身に脂肪がつきやすい皮下脂肪型です。30代を過ぎると全体的に脂肪が多くなり、50代以上は内臓脂肪がつきやすくなります。

つまり、女性ホルモンの減少とともに内臓脂肪型のおばさん体型が増えるのです。

原因⑤ストレス

原因⑤ストレス
「疲れがとれない」
「気力が湧かない」
このような場合はストレスを抱えているのかもしれません。

大きなストレスがあると、それに対抗するためにコルチゾールというホルモンが分泌されます。本来、コルチゾールは体を守るホルモンですが、ストレスが慢性化し過剰分泌されると、免疫力を低下させたり体脂肪を増やしたり悪影響をもたらします。

さらに、新しいストレスに備えようと交感神経が活発になり、エネルギーを蓄えるために食欲が高まるのです。

交感神経にはどんな働きがあるの?
交感神経は自律神経のひとつで、心臓の働きを高め、血管を収縮させ心拍数を上げます。

なお、睡眠をとると交感神経の興奮がおさまりコルチゾールの分泌量も低下するといわれています。ストレスを感じたときは、十分な睡眠をとりましょう!

バストを落とさず!標準的な体脂肪率をキープするには

バストを落とさず!標準的な体脂肪率をキープするには
理想のバストは、年齢や体型によって異なるため、まずは標準的な体重や体脂肪率を把握するのが大切です。そして、無理なくできるバストアップ方法を探してみましょう。

食事や運動はもちろん、心の状態も振り返るようにしてください。美しいバストをキープするために、心身ともに心地よい状態へ導いていきましょう!

高すぎる目標にしない

高すぎる目標にしない
心理学では、「スモールステップ」という考え方があり、小さな目標を少しずつ達成していくのが良いとされています。高すぎる目標を掲げると、目標自体がストレスになるためです。

運動や食事の管理も同じように、毎日続けられそうな小さな目標からスタートさせてください。

小さな目標とは具体的にどんなもの?
毎日体重を測る、歩くスピードを速める、階段を使うなどを目標にしても良いでしょう。

目標が達成できずに悩んでいる方は、その日の出来事や気分を日記やメモに書いてみてください。文字にすると、自分の心の状態を客観視できるでしょう。

毎日、完璧ではなくても良いので、何かにチャレンジする気持ちが大事です。

タンパク質を味方にする

タンパク質を味方にする
タンパク質は、バストをはじめ、体のあらゆる組織の材料となる栄養素です。

タンパク質を摂れば、筋肉がつき基礎代謝も上がりやすくなります。健康とバストアップのために、タンパク質を摂りましょう。

加えて、みかん、レモン、ブロッコリー、カリフラワーなどに多く含まれるビタミンCも摂るのがポイントです。

タンパク質とビタミンCがあれば、コラーゲンの生成が促され美肌効果が期待できます。ハリやツヤのある美しいバストになれるかもしれません。

良質なタンパク質とは、どんな食材ですか?
魚介類、肉類、牛乳、乳製品、卵、大豆などです。

おすすめの食材は「青魚」です。青魚はタンパク質だけではなく、体の中でつくれない「オメガ3」という油を含んでいます。オメガ3を摂ると、代謝が活発になって内臓脂肪や体重が減るといわれています。

魚料理が苦手な方は、オメガ3が含まれる「エゴマ油」「アマニ油」を使うと良いでしょう。

毎日続けられる運動

毎日続けられる運動
運動を習慣にすると、代謝の良い若々しい体になりバストアップに役立ちます。なお、運動するときは揺れからバストを守るために「スポーツ用のブラジャー」を着用しましょう。

揺れが少ないバストに優しい運動
1日5分間、かかとの上げ下げ運動

壁につかまって直立するか、座った状態で、かかとの上げ下げを繰り返します。

1日30分間、ウォーキング

あごを引き、背筋を伸ばし、足のかかとから地面につけ、地面をつま先でけり出すイメージで歩きます。

これらは、ふくろはぎにある血管を圧迫したり緩めたりする運動です。ふくろはぎには、血液を心臓へ送るためのポンプ機能があり、毎日動かすと血流がスムーズになります。

好きな香りでリラックス

好きな香りでリラックス
体脂肪率や体重が理想通りにならないときやバストアップが上手くいかないときは、香りの力を借りる「アロマテラピー」がおすすめです。

アロマテラピーの効果とは?
香りは脳にダイレクトに作用するため、下記のような効果が期待できます。
・食欲の乱れを防ぐ
・ストレスを和らげる
・ホルモンバランスを整える など
アロマテラピーを簡単に楽しむ方法

ティッシュに精油を1~2滴落として机の上や枕元に置いておくと、香りの成分が空気中に広がりリラックスできます。精油は、アロマテラピー専門店やハーブ専門店などで購入できます。

初心者向けの精油
  • スィートオレンジ(親しみのある香りで、イライラや不安感を和らげます)
  • ラベンダー(優しく包まれるような香りで、ストレスによる緊張を軽減します)
  • グレープフルーツ(柑橘系のスッキリした香りで、明るい気持ちにしてくれます)

まとめ

1.標準的な体脂肪率や体重を目指すと、健康的な体になりバストアップにも役立つ
2.体脂肪には、内臓を守る、体温維持するなど体を守る大切な働きがある
3.体脂肪率が高い女性は、生活習慣の見直しが必要である
4.バストが栄養不足にならないように良質なタンパク質を摂る
5.高すぎる目標を掲げず、毎日できる運動やストレス解消法を実践する

体脂肪率や体重の数値をチェックしておくと、バストの変化に気づきやすくなります。それぞれの数値を把握して、自分の年齢や体型にあったバストを目指しましょう。

そして、美しいバストを維持するために、毎日できる運動を続け代謝を上げ、必要な栄養を摂るように心がけてください。

 
 

この記事の執筆者

佐藤 由加里
佐藤 由加里
バストアップ専門エステサロン「p-Grandi」チーフエステティシャン。マッサージ、医療脱毛・医療痩身・フェイシャル、総合痩身エステの施術などを習得したバストアップ専門家。プロフィール